10年間使っていた車が、ついに壊れてしまいました。
そこで今月、新しく車を購入。
新車には、前の車には装備していなかったカーナビつき。
そこで夫婦ともに都合がつき天気もまずまずのこの日、以前から行きたかった滋賀県の豊郷小学校までカーナビのみを頼りに行ってみました。


2012年9月8日(土)




場所は滋賀県の米原近くとしか分からない状態でカーナビに行先を入力。
そして、見事にカーナビのみで豊郷小学校に到着!
これは豊郷小学校の旧校舎。
旧校舎なので木造の建物を想像していたのですが、実際にはこのように極めて近代的な建物。



校舎の前に立つ銅像。
当時としては超近代的だったこの小学校を、当時の豊郷村のために寄付した古川鉄冶郎氏です。



校舎正面にある噴水。
噴水の中には鯉。
鯉の口から噴水の水が吹き上がっています。
この鯉の噴水口は、校舎改修の際に新しく造られたもの。



アニメ「けいおん」第3話には噴水が出てきますが、その噴水はこの鯉ではありません。
第3話に出てくる噴水は、二人の人間がカタツムリの角のような物を担いでいるもの。
それは、第3話が改修の前の校舎をモデルにしているからのようです。
「二人の人間がカタツムリの角のような物」は今年に入ってから倉庫で見つかったようですが、それは昭和56年の卒業生の卒業制作「イルカと少年の像」というもので、まさに第3話に出てくる噴水そのもののようです。



校舎内に入りました。
階段の手すりのウサギとカメがお出迎え。



この校舎が建てられたのは1937年。
アメリカの建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズによる設計です・
「老朽化」が理由で足り壊しされかけたこともありましたが、保存されてよかったと心から思える素晴らしい建築です。



階段の手すりにはこんなものが。



階段を上がるにしたがって「ウサギとカメ」の話のストーリーが展開していきます。



ウサギが昼寝をしているようですね。



豊郷小学校旧校舎は大変長く、廊下がその校舎の長さを表していてこんな感じ。



黄色い扇型のラインは、教室のドアが開く範囲。
ドアと児童とが衝突して怪我などしないように黄色いラインが引かれていたんでしょうね。



1973年竣工の校舎ですが、実にしっかりと保存されています。
教室内には鍵がかかっていて入れませんが、それでも教室の中を見ることはできます。
教室内は、いつ子どもが授業を受けてもおかしくないほど整えられています。



旧校舎3階にある「部室」へ。



「部室」内のホワイトボード。
訪れた人たちの自由な書き込みです。






上手に描いてありますねえ・・・・。



お、おいしそう。
これも「ファンが持ち寄った。」と聞いた記憶があります。



テーブルの上ばかりでなく、「部室」内部にはアニメ「けいおん」ファンが持ち込んだグッズでこのように溢れかえらんばかりです。



ここがアニメ「けいおん」ファンの聖地だということが、とてもよく伝わってきます。



アニメに登場する人物全員の上靴が。
男女ごとに色が違っているのかと思いましたが、実際にはそうではありませんでした。
どうやら学年ごとに色が違っているようです。















足踏み式オルガン。
大きく重たい物なので持ち込まれたものではなく、もともと学校にあった物なんでしょうね。
これとほぼ同じ物を私も1年半前の退職直前まで、かつての職場で使っていました。
godzillaは、オルガンやピアノを伴奏をつけて両手で弾くことができるんですよ。
6年生の担任だった頃には、学年の音楽発表会で200人以上が歌う歌の演奏役を務めたこともあります。
曲名は、確か「箱根八里」でした。
そうそう。
箱根八里の歌詞に「函谷関(かんこくかん)」ということばが出てきますが、あまりその意味は知られていません。
「函谷関」というのは、中国の長安と洛陽の間、長安がある漢中の地への入り口で極めて難所。
また2番の「蜀の桟道(しょくのさんどう)」は蜀の地(四川盆地を守るようにそびえる山奥の難所)のことです。
箱根の関所がある山道の険しさを、東洋史などに出てくる「蜀の桟道」と「函谷関」というふたつの名立たる難所に例えて表しているのです。
ある意味「硬派的」毎日を過ごしていた当時の私には、この歌のテンポ良いリズムと力強い歌詞が極めて快かったですねえ・・・・。
その歌が6年生の音楽の教科書に載っていたのです。
おりしも学習発表会の発表曲を決める時期。
私の強い主張で、この歌が学年の出し物に決まりました。
発表会は成功裏に終了し、子どもも教師も共に充実感を感じて発表を終えました。
今ではこの「箱根八里」は学校ではほとんど歌われなくなりましたが、残念至極。



黒板にも自由にも書き込みをすることができます。



私たち夫婦のほかには誰もいないので、ゆっくりと「部室」内を見て周ります。



「チャリで来た」というのは、横浜からか三重からか。
それとも他からなのでしょうか?
横浜からなら「偉い!」と褒めたいと思います。



「部室」を出て、隣接する音楽室へ。



楽器などがいっぱい。



中で演奏をしているグループがいました。
「ご自由に曲をリクエストしてください」と入口に書いて貼ってあったんですが、他に誰もいないのにちと気が引けました。
そこで、音楽室をゆっくりと見たかったんですが中には入らず。
土日には時にはこうして演奏しているグループに出会えることもあります。



マナーを守って欲しいとの注意書き。
かつて高価な楽器が盗難に遭ったこともあるようですが、幸い未だに自由に参観できます。
1階の入口は自動ドア。
受付や案内なしで自由に校舎内を見て周れる現状が、そうしたマナーの悪さが原因で変更されることがないようにと心から願います。



かつて豊郷小学校児童が描いた絵が今でもこうして残っています。



長い校舎なので、3階からの階段はセンターと左右の3ヵ所あります。
上ってきたのとは違う階段で下に向かいます。
こちらの階段にも「ウサギとカメ」の飾り付けが。



廊下の反対側から、もう一方の廊下の反対側を眺めます。
驚くほど長い廊下です。






遠足に行った時の思い出を描いたものなのでしょうか。



ズーム。
幼い描き方もありますが、四肢がしっかりと描けています。
2年生くらい、あるいは低学年と中学年と高学年の合同制作なのかもしれません。



校舎の1階は、社会教育施設として活用されています。
その一角にこんなお店が。
「ソフトクリームを買って食べようか。」と夫婦で話しながらこの売店前まで来たんですが、お店の人は黙っているし、だれもおらずシーンと静まり返っていてちと注文しづらい雰囲気。
ゆえに店の前を通過することに。



校舎1階の端には、このようなポンプの展示が。



農地の水不足に悩んでいた人達立ち上がり、困難な事業を成し遂げた記録が残されていました。



ポンプが展示されている場所は、児童玄関だったような雰囲気。
これは?
かなり古そうなので、「傘立てかな?」と感じました。



展示ポンプと「傘立て」。



講堂へ。



建物内部に掲げてある校歌。



ズーム。



演壇の上にも自由に上がれます。
上がってみました。



次に、演壇とは反対側のギャラリーへ上がり、内部を一望します。



講堂をあとに。
講堂と旧校舎との間には、こんな黒板が。
これもおそらく現役当時のままのもの。



再び旧校舎内へ。
建物前を眺めます。



旧校舎1階は、様々な用途で活用されています。
これは旧校舎1階に設けられた「豊郷町役場 子育て支援センター」です。
こんな素敵な場所で子育て支援を受けられるなんて、いいなあ・・・・・。
私も現役時代は子育て支援に近いことなどもしておりましたなあ・・・・。(遠い目)



「酬徳記念館」へ。
内部は腐食の激しかったアルミサッシ以外は、ほぼすべて当時のまま。
今は土産物などをの販売を行っており、土日にはカフェも営業されています。
一般にはあまり知られていませんが中には古い書庫がそのまま残っており、かなり古い本や新聞なども頼めば見せてもらえるようです。
中に入りましたが、雰囲気が「けいおん」ファンでもなんでもない私達夫婦には違和感を覚える感じでしたので長居はしませんでした。
機会があれば、書庫をぜひ見せてもらいたいものだと思います。
記念館から出る時に、写真に写っている赤いリュックを背負った女性から「こんにちは!」と声をかけられ礼をされました。
私のその時の服装といえば、ジャージを履きで上半身は可愛い絵が描かれたTシャツという姿。
豊郷小の現役教師と、あるいは間違われたのかもしれません。



豊郷小学校をあとに。
新車の追加テスト走行と昼食を兼ねて、次に醒井までやって来ました。
何だかちと雲行きが怪しくなってきました。



久々に来た醒井。
さっそく駅前に出ている湧水で喉を潤します。



腹ペコ。
どの店に入るか色々と迷いましたが、結局地元野菜などが食べられるバイキングの店に。



心置きなく料理を食べました。
さて次に、デザートに挑戦。
緑のあんこが入っている餅のようなものは、梅花藻(ばいかも)のクズモチ。
満腹なのに、デザートも更に満腹になるまで思い切り食べました。
「別腹」って本当にあることを実感する昼食タイムでした。



昼食を終え、お散歩。
梅花藻が咲く地蔵川方面へ向かい、地蔵川沿いに散策。
旧・醒井郵便局の建物。
この建物も、豊郷小学校を建てたのと同じウィリアム・メレル・ヴォーリズの手によって建築されました。



この旧・醒井郵便局の建物は、今では醒井宿資料館として活用されています。



旧・醒井郵便局の前にある丸型ポスト。



地蔵川には水車が。



地蔵川に架かる橋のたもとには、こんな石碑が。



地蔵川に咲く梅花藻の花。
梅花藻の花が白とピンクの2色あるのではなく、梅花藻の花は白い方。
ピンクの花は、上流に咲く百日紅の花が梅花藻に引っかかったものなのです。



問屋場(といやば)跡へ。



問屋場の内部。



問屋場跡でUターンし、駅方面へ戻ることに。
醤油製造&販売のお店を発見。



料理屋さんの軒先には大きな石灯篭が。



清流が流れる地蔵川には水車も。



かわいい絵地図がありました。
見れば分かるように、至近に名神高速道路が通り、中山道も伸びています。
交通の要衝である醒井には、私はこれまで中山道ウォークや東海道ウォークをはじめとして何度も来たことがあります。
そして何度来ても「いいところだ」と、つくづく思います。
今日も「いいところだ」と感じる食後の散歩になりました。



醒井駅に戻る途中には遊郭のような建物がありました。
説明を読んでびっくり!
明治時代の醒井小学校の玄関とは!



説明。



さらに歩いて駅近く。
米原市観光協会のマスコットキャラクターである忠太を発見。
かわいいですねえ・・・・・。♪



醒井駅まで戻り、駐車してあった車へ。
帰路ではカーナビのコース設定を間違い、「金に糸目をつけず」という感じの極力有料道路を使う設定にしてしまいました。
そこで高速道路利用を避けようと、高速道路を出たり入ったり右往左往。
高速料金がかさみましたわ。(+_+)
でも何とか、「道の駅・琵琶湖大橋米プラザ」まで戻ってくることができました。



米プラザの店内風景。
自宅用と土産用に野菜やコメなどを買い込むことに。
さて!帰ろうっと。



米プラザからの帰路で、浜大津に入ってから高速道路で再び道を間違い、上りの名神高速に入ってしまい竜王方向へ走る羽目に。
それでも何とか、帰らなければならない時間までに家に帰りつくことができました。
「まずまず?」の新車試走ドライブになりました。



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